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都会の潤沢な環境だと言い放つのはフェアじゃないけれども

3月最後の月曜日に、
雨まじりの雪(雪まじりの雨?)が
京都の空に降り注ぎましたね。


ちょこっとばかり長いですが、
春休みということで
ご一読いただければ幸いです。


さて、
「恵まれているぞ」
という何だか半分お説教じみた言葉には、
確かに居心地の悪さを感じてしまいます。


そこに身を置いて初めて
フェアにシチュエーションを比較することの方が
いたって健全そうに思ってしまうからです。


学生時分は当然のごとくそう感じていましたが、
子ども時代を振り返ることが可能な歳になり、
いくつか自分の感じ方を考え直さなければならないと
コリコリ知るようになった次第です。


離島から大学へ「町営塾」 島根・隠岐諸島の海士町


                                 ***

 『島根県沖の日本海に浮かぶ隠岐諸島の海士町(あまちょう)が、地元に一つだけある高校・県立隠岐島前(どうぜん)高校の生徒の大学進学を支援しようと、町営の学習塾を開いた。国公立大学にコンスタントに合格者を出せるようにして子どもたちが高校段階で島外に出て行くのを食い止めたい、島全体の活性化にもつなげたい――という思いからだ。「島前高校魅力化構想」と題する計画のもと、寮を無料化して島外からの入学者も増やそうとしている。

■指導役を全国から公募

 隠岐諸島を形作る4島の一つ、中ノ島全土が海士町だ。町の玄関口・菱浦港には、松江市や鳥取県境港市からフェリーで3~4時間かかる。

                        町営塾①

 その港近くの民家に、夜になると部活帰りの高校生が次々と訪れる。町が住民から借りて設けた町営塾「隠岐國(おきのくに)学習センター」だ。

 かかった町費は2千万円。本格的なスタートは今春だが、「体験入塾」という形で、昨年11月から先行的に島前高の1、2年生約15人が週3日、午後6~10時の間に無料で通っている。来るのは平均で10人前後。試験の時期は毎日開く。

 将来は英語を使う仕事に就きたいという伊藤美咲さん(15)は「普段できなかった数学の問題が何とか解けた」。金融の仕事をめざしている山中雄介さん(16)は「これまでは家で勉強する習慣がなかったが、ここに来て『自分もやらなきゃ』と競争意識が出てきた」と話した。

 周囲89キロ、面積33平方キロの半農半漁の島には1950年当時には7千人の住民がいたが、いまは2400人。その4割が65歳以上と高齢化が進む。

 島前高の生徒数も91人と、40年前に比べると3分の1まで減った。教員も17人に減って今では物理教師がおらず、そもそも理系の進学指導が難しいという。

 こんな事情から、大学進学をめざす生徒は中学卒業後、家計が許せば下宿して島外の高校へ行ってしまう。中ノ島と近隣の西ノ島(西ノ島町)、知夫里(ちぶり)島(知夫村)には中学が合わせて三つあるが、2008年はその卒業生のうち55%までが島外へ進学した。

 このままでは先細りになる一方。高校の問題は、すなわち島全体にとっての死活問題だ――。海士町や近隣の役場は、ずっと危機感を募らせていた。そこに、島外からの移住者の有志が加わってアイデアを出し合い、09年に「島前高校魅力化構想」をまとめた。

 目玉である進学指導の強化は町営塾が担う。生徒の指導役を務める「学習コーディネーター」は個々の生徒の学力や志望校の難易度に合わせて教えていくスタイルで、全国から公募し、受験指導や講師の経験がある人に就いてもらった。

                        町営塾②

 7年前に移住し、家庭教師の経験を買われて学習コーディネーターになった山野敏秀さん(30)は「島の子はこれまで、情報が乏しいなかで進学をあきらめている部分もあった。やり方次第で対応できるはずです」。

 同じく学習コーディネーターの一人、豊田庄吾さん(36)は東京の会社でコミュニケーションの取り方などを教える出前授業の講師をしていたが、転身した。都心のマンションを引き払い、今は家賃2万円で7部屋ある一戸建てに住む。「新しい教育の形を作れると思う。地域に愛着を持つ人材を育てたい」

■寮無料化、島外出身者も想定

 町は「島留学制度」も設けた。校舎の隣にある寮を全額無料とし、食費や帰省の費用も補助する。石田和也校長は「生徒の2~3割が島外出身になれば、互いにいい形で刺激になると思う」。島前高からの国公立大進学は、島根大、鳥取大を中心に例年2、3人。これを徐々に増やしていき、旧帝大クラスにも進学者を出したい、と期待をかける

 取り組みは職業教育にも及ぶ。島前高は新年度から、普通科の中に2年次以降、特別進学コースとともに「地域創造コース」を新設する。島に定住し、仕事をつくり出す人材を育てるのが狙いだ。

 海士町スタッフとして「魅力化構想」に携わった一人、岩本悠さん(30)は東京出身で移住した。過去には海外留学で各国の開発活動にかかわり、体験記も出版している。そんな経験から岩本さんは「島外から生徒がやって来ることも合わせて、島を活性化させることができるはずだ」と話す。大学進学の際に島外へ出ても、将来また戻って貢献してくれる人も少なくないはずで、「そのためにも長期的に取り組みたい」と言う。

■93年開設の沖縄・北大東島

 離島の自治体が運営する学習塾には、先例がある。沖縄本島の東360キロの太平洋に位置する北大東島(沖縄県北大東村)の村営塾「なかよし塾」だ。

 「家に帰っても勉強する習慣を子どもたちに身につけさせたい」と、1993年に開設した。ふるさと創生事業で建てた住宅を塾とし、講師は定年退職した元教師を対象に全国から公募した。

 3代目となる現在の講師は、09年4月に着任した沖縄本島出身の元高校教師(70)。小中学生に国語、算数・数学、英語を教えている。小学3~6年の9人が午後5時から1時間半、中学生15人が午後8時から2時間、勉強する。子どもたちが遊ぶ時間を設けるため遅めに設定し、親が送り迎えをする。

 村教委によると、大学・短大進学率は93年の18%から10年で38%に向上した。知花忠正教育課長は「需要がある限り続けていきたい」という。』
※朝日新聞『asahi.com』2/15付より転載しています。文字装飾は育星舎個別アルファ北野教室による。URLはhttp://www.asahi.com/edu/tokuho/TKY201002150163.html?ref=chiezou

                                 ***

(失礼ながら)これは非常に極端な一例ですので、
これをもってして
『京都という(地方)都市部に住まう、君たちは何て恵まれているんだ』
という話の持っていき方は
やはりアンフェアです。


が、


ひと言でそのように片付けることも
…ちょっと待てよとなる訳です。


(公立)中学生の通塾率が
年々増大していき、
かかる費用ももちろん比例して高騰しています。


ひっくるめて
そういった状況を改めて考える、
良い機会を与えてくれるトピックです。


今年度も、
難関と言われる志望校に合格したのは、
やはり気持ちを前面に出して
迷いながらも一直線に勉強をしまくった生徒です。


その多くが
早い時期に
進路希望を固めていました
(もちろんその後の逡巡はあって当然ですが)。


環境により
学習機会のフェアネスが
損なわれている同学年がいます。
やはり恵まれているという、
何だか居心地の悪い表現も
看過できないものだとしみじみ。


それでは次回まで。
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